勝って兜の緒を締める

考えたことなど日々の記録をば

5月 発芽の兆しアリ

種を蒔いて,面倒を見ていれば,何時ごろか芽はでるものだ.最近,そう思うことが多い.

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今年も行ってきました.

”橋の下世界音楽祭”

この三日間,豊田大橋の下に,“村”あるいは“国”が形成される.

言葉には形容できないほどの圧倒的な何かがそこにはある.きっとそれは情熱と呼ばれるものだろうし,自由と呼ばれるものかもしれない.どれだけここに書いたところで,行って体験してくることに比べればとても小さなことだ.この祭のことを知っている人はもちろんのこと,知らない人は幸せだろう.おめでとう.だって,来年には体験することができるのだから.これから,体験できるのだから.

去年,永山さんは2016年で一区切りかなぁなんてことを言っていた.幸運にも,永山さんと話す機会に恵まれ,聞いてみた.

“来年(2017年)は橋の下やらないかもって言ってましたけど,本当ですか?”

“死ぬまでやるよ!”

この言葉に矜持を感じた.彼は,この祭に生命をかけているんだと.この祭に1年を懸けているんだ.

話を戻そう,種の話だ.

学生の頃にお世話になった人たちが橋の下で出店していた.その人たちと話しをした.

“学生のときに,あなた達が開いていた多くのイベントに参加していたんです”

“ほんと?”

“ええ,○○にも行きましたし,◆◆にも行った.△△の時は最高でしたねぇ”

“ほんと?”

私はあの時の顔を一生忘れないだろう.驚くような,幸せそうな,恍惚,そんな表情だ.

まさか,東北から遠く離れた豊田にあの伝説な夜をともにした野郎がいるとは.まさか,東北から遠く離れた豊田にあの夜に一緒に踊り狂った野郎がいるとは.そんな顔をしていた.

種を蒔けば,ふとしたタイミングで芽がでるらしい.この店の人は,確実に種を蒔いていた.それが,こんな出会いをもたらした. 

私事でも去年1年だけで,そう実感した.今までの人生,全国で蒔いた種が芽をだしはじめた.出張の折には,何かと理由をつけて全国に散らばる友人と飲むことも多い.こんなに,楽しいことがありますか.

今はまだ,日本での発芽に過ぎないが,そのうちに,世界の片隅で発芽するやもしれない.そう願っている.

橋の下,行ったことはない人は是非来年こそ.きっと,あなたの人生を鮮やかにするはずだ.

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