勝って兜の緒を締める

考えたことなど日々の記録をば

7月 『蒼い時』山口百恵

梅雨の鬱陶しい暑さも終了したら,涼しくなったなと感じています.

7月も終わりです.高校生以下は夏休みに突入したみたいです.大学生は来週にも長期夏季休業でしょうか.

今思えば,学部生の長期休みって素晴らしいですね.2ヶ月間の休みなんてこの先にはありえませんよね.何かをやりきれる時間だと思うので,大学生諸賢には無駄にしないように過ごして欲しいです.

 

さて,最近読んだ本でおもしろかったのが,山口百恵さんが書いた『蒼い時』です.皆さんご存知の山口百恵さんです.

数年前から山口百恵さんのことが気になっていました.人気絶調の時に結婚を機に引退した伝説の歌手.これが彼女のイメージでした.この自叙伝は引退直前に書かれたものです.出生や性,妹に対する思いなど書かれていますが,この本を読んで感じたのが,夫である三浦友和さんに対する圧倒的な愛情.おそらく,百恵さんは三浦さんが最初で最後の恋人だったのではないでしょうか.読めば,三浦さんへの信頼感,そしてやはり愛情が伝わってきます.

リアルタイムで彼女が歌っているところを見たことはありませんが,今動画をみても貫禄や哀愁が伝わってきます.ただ,この本を読む限りでは ,そこはやはり普通の女性だなと感じます.

 

本文で気に入った一節,百恵さんはわざとらしいカーテンコールをやめることにしていたそうです.

『舞台に立つ人間としての礼儀に欠ける』

『カーテンコールのないステージは,あまりにも客を馬鹿にしている』

そうだろうか・・・・・・そうだろうか.

全力を尽くし,心をこめれば,歌わずに幕を上げて拍手に応えるだけのカーテンコールでも,よいのではないだろうか.

観客の気持ちに全て応えていくのではなく,どこかで反発し,自分の世界を守り通そうとする歌手.たまには,こんなひねくれものがひとりくらいいても,いいのではないだろうか.

(山口百恵著 『蒼い時』 集英社文庫  P.152)

 

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山口百恵,これからも聞き続けます.